マーケティングで重要なUSPの意味とは?考え方の基準や選定すべき項目を解説!
顧客のニーズが多様化している昨今においては、他社との差別化を図り、自社の強みを活かすことが重要となっています。
そこでキーワードとなるのが「USP」です。
この記事では、マーケティングで重要なUSPの意味、考え方、基準、項目などを紹介します。
USPの意味とは?
USPとは、Unique Selling Propositionの略です。
1960年代に考え出された概念で、自社の製品やサービスの独自性、強み、特徴などの考え方を指しています。
または、顧客に自社の魅力をアピールするためのメッセージという意味で捉えることもできます。
USPは顧客層や製品価格、サービス内容、機能など、さまざまな分野や項目に適応できる考え方と言えるでしょう。
マーケティングにおけるUSPの意味
USPは半世紀以上も前の考え方ですが、現在でもマーケティングに取り入れられています。
USPによって自社の独自性や強みを顧客や市場に対して示すことができれば、マーケティングで競合他社よりも優位に勝負することが可能となるでしょう。
マーケティングにおけるUSPの意味とは、顧客に対して「自社だけが提供可能な顧客の利益」と言えます。
そのためマーケティングにおいてUSPという考え方は重要な項目です。
効果的なUSPを設定するためには、自社と競合他社の双方の状況を見ながら、自社の製品やサービスを必要とする顧客を絞り込んで検討する必要があります。
効果的なUSPを活用してマーケティングを行えば、顧客にとって価値や意味のある製品やサービスを提供することが可能となります。
USPに求められる基準
USPには次のような基準が定められています。
- 広告は顧客に対して何かを提案をしなければならない
- 競合が提案していないものであること
- その提案は多くの人を動かす力があること
広告は顧客に対して何かを提案をしなければならない
USPでは、広告は顧客に対しての提案という意味になります。
自社の独自性や強み、特徴から顧客に提案できる価値や項目を見つけ出しUSPを決定してマーケティングに活用していく考え方が基準です。
競合が提案していないものであること
競合他社との差別化を図るため、競合他社が提案していない自社だけの独自性のある項目をマーケティングで提案していくことが基準となります。
USPは自社にしかできないことを提案するという考え方です。
その提案は多くの人を動かす力があること
USPはマーケティングにおいて多くの人を動かす強力なものであることが基準となります。
顧客に提案する際は、自社の製品やサービスがより魅力的に感じてもらえるように伝えることが大切です。
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USPの意味とコンセプトの意味の違い
間違いやすいのがUSPとコンセプトです。両者は意味が異なります。
大きな意味の違いは目線の違い
USPとコンセプトの大きな意味の違いは「目線」です。
コンセプトは、自社が打ち出したい概念や統一的な考え方、視点のことです。
一方USPは、顧客目線で見た自社の独自性、強み、特徴という考え方が基準です。
USP作成時の考え方
USPを作成する際に考えるべきポイントはいくつかあります。ここではそのポイントについて紹介します。
①ユニークであること
②複数の考えを掛け合わせること
③専門的でニッチな市場で勝負すること
④ターゲットの顧客を喜ばせること
⑤新ビジネスではなるべく早くUSPを広める
⑥USP=優れた製品ではない
⑦USPは新商品・サービス開発の指針となる
①ユニークであること
USPは他社にはないユニークなモノであるという考え方です。
市場の中でのナンバーワンではなく、自社の独自性を追求したユニークな項目が重要です。
ナンバーワンは単なる結果であって、顧客が製品やサービスを選ぶ理由にはなりません。
顧客に対して自社の製品やサービスがどのようなユニークな項目があるのか、そして顧客のニーズを満たしているのかを確認することが基準の考え方です。
②複数の考えを掛け合わせること
自社の製品やサービスの独自性は1つではありません。
自社の強みを分解するといくつかの項目から成り立っていることでしょう。
強みとは1つ1つの項目が組み合わさっている場合が少なくないので、別々の項目を掛け合わせると、新たな強みが出てくる可能性があるというのが基準の考え方です。
③専門的でニッチな市場で勝負すること
ニッチな市場で専門的な点をアピールすることがUSPにとって重要な基準の考え方です。
例えば、自社がWeb制作会社だった場合、医薬品専門の通販サイトに関しては専門的な情報や技術を持っているなど、ニッチな市場での専門性が有利になります。
④ターゲットの顧客を喜ばせること
すべての顧客に喜ばれることは理想的ですが、現実問題としてそれは難しいでしょう。
また、すべての顧客に喜ばれる製品やサービスを目指すと、結果的に標準的なものばかりとなってしまい、独自性が生まれません。
自社の独自性を活かした製品やサービスを求めている顧客にターゲットを絞り、その顧客を喜ばせることに注力するのが基準の考え方です。
⑤新ビジネスではなるべく早くUSPを広める
何事も他社よりも早く行動することが秘訣です。USPを早く決定し市場に広めることで、他社よりも有利にビジネスを進めることが可能となります。
たとえ自社が最初に始めたビジネスであっても、他社の方がUSPの浸透が早ければ、顧客は他社に流れてしまうでしょう。
同じビジネスであっても、USPを広めた方が顧客にとって強く印象に残るため、早く広めることが重要となります。
⑥USP=優れた製品ではない
顧客が求めるニーズは、必ずしも高機能や優れた製品とは限りません。
顧客のニーズと自社製品の売り出したいポイントがずれてしまうと効果は出ません。
顧客にとって価値のあるポイントがUSPとなるため、顧客のニーズを正確に把握する必要があります。
⑦USPは新商品・サービス開発の指針となる
顧客のニーズとマッチしたUSPが設定できれば、USPに沿った形で製品やサービスの改善や開発を進めていけば効果が出る可能性が高いです。
逆に顧客のニーズとマッチしないUSPを設定してしまった場合は、効果が出る可能性は低いため、USPが顧客のニーズに一致しているかどうかを見直す必要があります。
USPの重要性とは?
USPは競合他社との差別化を図るためにも重要な要素です。
ここではUSPの重要性について紹介します。
- セールスのリソース削減
- ブランド製の確立
- 認知度の拡大
セールスのリソース削減
USPに沿って自社の製品やサービスの独自性を顧客に浸透させることができれば、顧客に製品やサービスの魅力が伝わり、顧客に購入理由が生まれます。
その状態になれば、必要以上にセールスをする必要はなくなり、セールスにかかわる人員のリソースを削減することが可能となります。
ブランド製の確立
USPが顧客に浸透していれば、「〇〇といえば、あの企業」というように記憶に残るためブランドが確立します。
独自性のある顧客のニーズに合ったUSPが重要となります。
認知度の拡大
顧客のニーズに合った製品やサービスを提供していれば、顧客は周りにも薦めるようになり、自然と認知度が拡大します。
特に昨今では、SNSや口コミなど情報を拡散しやすい環境があるため、一気に広まることが期待できます。
USPで検討したい項目
実際にUSPを検討する際にはどのようなことを意識すれば良いのでしょうか。
ここでは検討したい項目について紹介します。
①ユーザー・ターゲットのニーズに応える
ユーザー(顧客)のニーズを把握し、それに応えることが重要です。
決して自社の視点で検討してはいけません。例えば、いつも多機能な製品が良いという訳ではありません。
ユーザーがどのような機能を必要としているのかを的確に把握してそれに応えることが大切です。
②競合のUSPも検討する
自社の独自性を検討してUSPを出す際、それが本当に独自性を持っているのかどうかを検証する必要があります。
その際に有効なのが、競合他社のUSPを検討してみることです。競合他社のUSPと重ならないのであれば、独自性を持っていると言えます。
③専門性・独自性を追求する
独自性と専門性がある要素を見つけ出すことができれば、競合他社は真似することはできません。USPは独自性と専門性がある要素を検討することが有効な方法です。
また専門性を出すためには、1つのポイントを突き詰める方法があります。
例えば掃除機のダイソンは「吸引力」を突き詰め、自社独自の強みを見つけ出しています。
④複数の項目を掛け合わせる
1つの要素だけでなく、複数の要素を掛け合わせれば、独自性が生まれる場合があります。
自社の強みを棚卸しし、各要素の掛け合わせ方で独自性が生まれないかを検討してみる方法が有効です。
例えば、ASKULは商品ラインナップと宅配スピード、利便性を掛け合わせており、成功しています。
⑤他社よりも早くUSPを打ち出す
独自性のあるUSPを打ち出す場合、他社に先を越されてはいけません。
2番になると独自性が失われてしまうからです。新たな視点で独自性を市場に浸透させることができれば、その要素に関しては唯一無二の存在となることができます。
USP活用の意味がある企業傾向
ここでは、USPの活用によってビジネスを有利に進めることができる企業傾向について紹介します。
競合他社や大企業と勝負する中小企業やD2C企業
中小企業やD2C企業が競合他社や大企業と勝負する場合、USPがより重要となってきます。
D2CとはDirect to Consumerの略で、製造業者が直接消費者と取引するという意味で、D2C企業とは製造業者側の企業を指します。
中小企業やD2C企業は、大企業と比べると規模が小さいのでその分、方針転換や新規取組などの小回りが利きます。
独自のUSPを打ち出すことで規模が小さくても大企業と勝負することが可能となります。
中小企業やD2Cは知名度で大企業に勝つのは難しい
大企業の知名度に中小企業やD2C企業が勝つことは難しいです。
大企業は豊富な資金源で大々的な広告を展開していたり、長年の実績からたくさんの顧客にその名が浸透していたりするためです。
しかし、そのような状況においても、自社のUSPで独自性を打ち出し、新たな分野を創出することができれば、顧客のニーズをつかむことは可能です。
中小企業やD2CならではのUSPを考える
中小企業やD2C企業がUSPを検討する場合、大企業にはない自社ならではの視点で考え出すことが大切です。
例えば大企業の場合、多大な損失を免れるため、どうしてもリスクを恐れた安全策をとる傾向にあります。
一方、企業規模が小さい中小企業やD2C企業の場合、大企業ができないようなユニークな案や思い切った案も実践することが可能です。
中小企業やD2C企業は、大企業がやらないような視点や分野で独自性を見つけ出しUSPを考えていくのが有効な方法です。
USPの意味や考え方をマスターしてマーケティングを成功させよう!
自社の強みを最大限に活かしてマーケティングを成功させるためには、USPの設定が重要です。
自社のUSPを市場に浸透させ、自社独自のニッチな分野を開拓すれば、独自のポジションを確立することが可能となります。
まとめ
今回の記事では、マーケティングで重要なUSPの意味についてご紹介させて頂きましたが、BOXILでは工数をかけずにリードを獲得可能です。
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