BtoBマーケティング戦略とは?事例に基づいた成功の秘訣を紹介!
効果的なBtoBマーケティング戦略を立てるためには、いくつかのポイントがあります。また、他社事例から成功の秘訣を自社のBtoBマーケティングに取り入れることで、最終目的を達成できる可能性が高まります。
この記事では、それらのポイントやBtoBマーケティングの手法、他社の成功事例を解説します。
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BtoBマーケティングとは?
BtoBマーケティングとは、顧客である企業に対して自社製品・サービスを提供するための仕組みのことです。顧客が一般消費者のBtoCマーケティングと比較すると、売上単価が高くなることが見込めます。
BtoBマーケティングは、最初に見込み顧客のニーズを調査し、そのニーズを満たす製品・サービスを開発した後に営業活動して見込み顧客を獲得します。獲得した顧客に対して定期的に情報提供やコミュニケーションを図ることで継続顧客へと繋げられるでしょう。
BtoBマーケティングの成功とは?
BtoBマーケティングの成功の定義について解説します。
開拓の成功
BtoBマーケティングの成功の定義の1つ目が、新規顧客の開拓です。
新規顧客とは、初めて自社製品・サービスを購入する顧客のことです。新規顧客の開拓は難易度が高く、すぐに離れてしまう可能性があります。
深堀りの成功
BtoBマーケティングの成功の定義の2つ目が、既存顧客ニーズの深掘りです。
既存顧客とは、継続的に自社製品・サービスを購入している顧客のことです。関係性はある程度構築されており、ニーズを深掘りする提案を行うことで単価が上がる可能性があります。
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BtoBマーケティングで効果を出すためのポイント
BtoBマーケティングで効果を出すためには、押さえておくべきポイントがあります。
BtoBマーケティング全体で必要な考え方となるのでしっかり把握しましょう。
顧客ニーズを理解する
顧客ニーズとは、顧客が解決したいと思う課題や需要のことです。
自社商品・サービスの購入対象は顧客なので、ニーズを理解しておかないとBtoBマーケティングを実施しても成果が出せません。アンケートやインタビュー・ネット上でのリサーチを行うことで、顧客ニーズへの理解を深められます。
営業・マーケティング部門で連携をする
BtoBマーケティング戦略の立案を行うのはマーケティング部門で、顧客へ自社商品・サービスを展開するのは営業部門になります。
マーケティング部門は立案したBtoBマーケティング戦略において、顧客データを分析して戦略の改善を図ります。成果に繋がった顧客を営業部門が共有しておかないと、マーケティング部門は戦略の改善ができません。
BtoBマーケティング戦略の改善を実施して業績向上に繋げるためにも、営業部門とマーケティング部門でしっかり連携しておく必要があります。
正確なデータを分析する
正確なデータを分析したうえで、マーケティングの方法を考えていくのは必須です。
あまりに期間が短すぎるデータや出典のわからないデータを利用しても、効果的な施策を効果的に利用することは難しいです。
ニーズを理解したうえで、適したデータを細かく分析することで、効果的なマーケティングをすることができるでしょう。
BtoBマーケティングの流れ・手法
BtoBマーケティングで成果を上げるには、顧客の獲得から継続利用までの流れを確立することが必要です。
リード獲得
まずはじめに行うべきなのは、顧客になりうる「見込み客」の獲得です。
リード獲得は、自社製品・サービスに興味を持ってもらうきっかけを作るために、アプローチをすることを指します。
オンラインでは、リスティング広告やコンテンツマーケティング、SNS広告などがあります。オフラインでは、展示会やセミナー、屋外広告などがあります。
自社の売り出したいもののターゲットに合わせた方法を選択すると、より効果的に進められるでしょう。
リードナーチャリング
見込み客から購入すると決めてもらうことが、成果につなげるカギとなります。
リードナーチャリングは、見込み客を自社の顧客へと育成することを指します。
リード獲得のアプローチを無駄にしないためにも、さらに購入意欲を高める施策を打ちましょう。
また、見込み客の状況や課題を把握することも必要です。それぞれの課題や目指すものを把握したうえで、購入に繋げるアプローチすると良いでしょう。
リードオリフィケーション
リードオリフィケーションは、育成した見込み客から購入確率の高い見込み客を抽出することを指します。
これには、「スコアリング」という手法が用いられます。これまで打ってきた施策に対して、顧客がとった行動を点数化し、分析する手法です。
分析によって、「施策の効果が出て、関心度が高い」とされた顧客に対しては、営業にシフトチェンジするなどと、顧客それぞれに対して、適したタイミングで適したアプローチをすることが出来ます。
継続利用
獲得した顧客は、継続利用につなげることが重要です。
そこで必要となるのは、顧客の成果実現に向けたコミュニケーションです。
顧客の課題や目標を把握して、アドバイスをしたり自社サービスを提案したりすることで、顧客と積極的にコミュニケーションをとっていきましょう。
会社にとって必要だと感じてもらえるのであれば、継続利用にもつながるでしょう。
【日本国内】BtoBマーケティングの成功事例
日本国内のBtoBマーケティングの成功事例を紹介します。
ライオン株式会社
ライオン株式会社は、洗剤・石鹸・歯磨き・トイレ用品などの生活日用品を提供している会社です。日本国内だけでなく、海外にも展開して活動しています。
デジタルマーケティングへの注力
ライオン株式会社の成功事例は、マーケターからのコンサルティングを受けたサイト改善によるデジタルマーケティングへの注力です。
サイトリニューアル前は、問い合わせフォームを設置したのにも関わらず、目的外の問い合わせが50%という状態でした。デジタル媒体のサイト問い合わせフォームへの動線改善とプロモーションで集客を行ったことで、月間問い合わせ数が6.2倍増加しました。
株式会社ストライク
株式会社ストライクは、M&A仲介サービスを展開しているコンサルティング会社です。
オウンドメディアの活用
株式会社ストライクのBtoBマーケティング成功事例は、自社で運営するオウンドメディア「M&A Online」を活用したことです。
元々は書籍や講習会といったオフラインでの活動がメインでした。ネットからM&Aに関する最新ニュースなどの情報提供ができるように、オウンドメディア「M&A Online」を展開したことで、月間平均300万PV数と日本最大のM&Aメディアに成長しました。
大阪ケミカル株式会社
大阪ケミカル株式会社は、理化学や分析機器の輸入販売を行っている会社です。官公庁や各民間研究機関の研究者をターゲットに粉砕機・バイアル・キャピラリーカラムなどを提供しています。
技術データベースサイトの導入
大阪ケミカル株式会社のBtoBマーケティング成功事例は、技術データベースサイト「イプロス」を導入したことです。
これまでの販促活動は、展示会やカタログ会社を通してのキャンペーン提供だけでした。
ネット上で販促活動を行うために技術データベースサイト「イプロス」を導入したことで、ホームページへの流入が増え、年間6,000万円を超える売上効果を発揮しました。
協和発酵キリン株式会社
協和発酵キリン株式会社は、バイオテクノロジーや抗体医薬など医療用医薬品の製造販売を行っている会社です。ビール事業を展開するキリンホールディングスの子会社になります。
オンラインスクールの開催
協和発酵キリン株式会社のBtoBマーケティング成功事例は、オンラインスクール「サンダーバード・コーポレーション」を開催したことです。
事業で取り扱っていた抗体医薬は医療専門用語であったことから、一般ユーザーの認知度が低い状態でした。抗体医薬とは、がん細胞などを治療する抗体を利用した医薬品のことです。
プロモーション活動の一環として40〜50代の男性をターゲットに、抗体医薬を楽しく学べるオンラインスクール「サンダーバード・コーポレーション」を開催したことで、サイトアクセス数が約80万PVを達成しました。
日立グローバルライフソリューションズ
日立グローバルライフソリューションズ株式会社は、家電品・空調機器の販売や保守サービスを提供している会社です。家電製品の大手メーカーである日立製作所の子会社です。
ペルソナの徹底追及
日立グローバルライフソリューションズ株式会社のBtoBマーケティング成功事例は、業務用エアコンの市場シェア拡大を図るためにペルソナを徹底追求したことです。
ペルソナの改善を実施する前の業務用エアコン市場シェア率は9.8%でした。1,800社以上へアンケートを実施しペルソナを再設計したことで、11.1%に市場シェア率を向上させることに成功しました。
ちきゅう株式会社
ちきゅう株式会社は、中小企業向けに顧客管理・営業管理ソフトの開発販売を行っている会社です。しかし、現在は会社分割により株式会社ジーニーへ承継されています。
取材をしてSEO対策へ注力
ちきゅう株式会社のBtoBマーケティング成功事例は、顧客管理ソフト「ちきゅう」の受注向上に向けたインタビュー取材によるSEO対策への注力です。
受注実績の多くが広告からの流入でしたが、高額な広告費用がかかることが課題でした。
インタビュー取材で集めた情報から新規コンテンツ制作を行い、「SFA」「商談管理」「営業管理」のキーワードで検索上位表示に成功。その結果、自社サイトへの流入が約40倍に拡大しました。
株式会社シマテック
株式会社シマテックは、パーツフィーダーの製造販売を行っている会社です。
YouTubeの活用
株式会社シマテックのBtoBマーケティング成功事例は、パーツフィーダーの稼働状況を動画で提供するyoutubeの活用です。パーツフィーダーとは、部品や部材を同一方向に整列させて次工程へ流す機械装置のことです。
これまではブログやホームページからでしか商品紹介をしていませんでした。youtube動画で制作実績や稼働状況を公開することで、ユーザーへ信頼感を与えます。その結果、購入を前提とした問い合わせ数が3倍増加し、売上は1億円を突破しました。
【海外】BtoBマーケティングの成功事例
続いて、海外のBtoBマーケティングの成功事例を紹介します。
Memrise社
Memrise社は、楽しく効率的に学べる語学学習アプリを提供しているイギリスの会社です。189カ国と5000万人以上の既存ユーザーがいます。
モバイルアプリの活用
Memrise社のBtoBマーケティング成功事例は、ユーザーの固定化を目指したモバイルアプリ「Cat Academy」の活用です。
遊び感覚で使用するコンセプトを設定し、アプリを使わないユーザーへターゲティングしたことで、1ヶ月目のリテンションレートが30%を達成しました。
Vancouver Island University
Vancouver Island University(バンクーバーアイランド大学)は、実学重視で現役学生の満足度調査が州内1位を誇るカナダの大学です。
Instagram広告の活用
Vancouver Island UniversityのBtoBマーケティング成功事例は、大学のイメージアップと認知度を向上させるためのInstagram広告の活用です。
Vancouver Island Universityの森林やビーチといった近辺の魅力を「#ilearnhere」のハッシュタグで生徒が拡散。その結果、「#ILearnHere」のハッシュタグは60万インプレッションの成果を果たし、700人のフォロワー獲得に成功しました。
ロジャース・オブライエン建設
ロジャース・オブライエン建設はアメリカにある建設会社です。
iOSによる電子媒体への切り替え
ロジャース・オブライエン建設のBtoBマーケティング成功事例は、iPhoneとiPadといったIOSによる電子媒体への切り替えです。
施工現場で活用していた設計図は紙媒体が主流でした。iPhoneとiPadの導入によりペーパレス化を実現したことで、アクセスにかかっていた年間5万時間の短縮に成功。
SAP
SAPはドイツに本社を置くヨーロッパ最大級のソフトウェア会社です。SAPジャパンとして日本にも法人を設立しています。
経営者に向けたSEO対策
SAPのBtoBマーケティング成功事例は、ビジネスブログ配信による経営者へ向けたSEO対策です。
データ分析で中小企業の見込み顧客を取り逃していることが判明しました。
外部専門家を雇って、経営者の悩みを解決するビジネスブログを1日18本ずつ配信したことで、見込み顧客の取り込みに成功。ブログ開始2ヶ月で立ち上げ費用の6倍の売上と月間40万PVを達成しました。
Volvo Trucks
Volvo Trucksは、スウェーデンにある世界で2番目の大型トラック製造会社です。
俳優を起用した動画制作
Volvo TrucksのBtoBマーケティング成功事例は、有名俳優ジャン=クロード・ヴァン・ダムを起用した動画制作プロモーションです。トラック運転手をターゲットに、「Live Test」シリーズの性能アピールとエンターテイメント性のある動画プロモーションに成功。
1億2,600万円に及ぶ広告成果を発揮したことから、Facebookのフォロワーは30万人以上増加しました。
BtoBマーケティング成功事例からわかる戦略が成功する秘訣
BtoBマーケティングを成功させる4つの秘訣を解説します。
デジタルマーケティングの目的を決める
SNSやwebメディアといったデジタル媒体を活用したデジタルマーケティング。
BtoBマーケティング成功の秘訣は、このデジタルマーケティングの目的を定めることです。デジタルマーケティングの分野は幅広く、目的により活用するデジタル媒体が異なります。
問い合わせを増やすのが目的の場合、問い合わせフォームの導線を見直す必要があります。自社サイトへの流入を狙うのであれば、メディアを運営するなどSEO対策への注力が成功の秘訣になるでしょう。
STPを明確にする
STPとは、効率的に市場開拓するためのフレームワークのことで、下記3要素からなります。
・S:セグメンテーション(市場細分化)
・T:ターゲティング(ターゲットの抽出)
・P:ポジショニング(競合との差別化)
BtoBマーケティング成功の秘訣は、STPを明確にすることです。細分化された市場でターゲットを絞り込み、そこから競合差別化を図ることで、デジタルマーケティングの効果も発揮されやすくなります。
KPIを設定する
KPIはKey Performance Indicatorの略称で、重要業績評価指標と言われます。設定した最終目標の達成度合いや進捗を確認する中間目標を意味します。
BtoBマーケティング成功の秘訣は、KPIを設定することです。売上予算が最終目標だとすると、KPIはサイトへの訪問者数や成約率などが挙げられます。
最終目標に対するギャップがあれば、すぐに軌道修正を行うことが可能です。
PDCAサイクルを回す
PDCAサイクルとは、業務の改善を促すフレームワークのことで下記4要素からなります。
・P:Plan(計画)
・D:Do(実行)
・C:Check(改善)
・A:Act(改善の実行)
BtoBマーケティング成功の秘訣は、PDCAサイクルを回すことです。PDCAサイクルはデジタルマーケティング以外にも、あらゆる事業を展開するときに活用できます。
最初に立てた戦略を実行して、結果が出なければ改善と実行を繰り返し、時間の経過とともに目標達成できる仕組みになります。
BtoBマーケティング戦略の立て方がわからない場合は
BtoBマーケティング戦略の立案方法がわからない場合は下記2点を実施してみましょう。
・ペルソナを定義
・外部パートナーへの相談
具体的な取り組み方が分からない状態で進めてしまうと、失敗するリスクがあります。
まずはペルソナを定義する
ペルソナとは、自社製品・サービスを提供する架空の人物像のことです。
BtoBマーケティング戦略を立てる上で、ペルソナを定義することはかかせません。顧客の年齢・性別・興味関心など具体的なペルソナを定義しておくことで、悩みや求めているものが把握できます。ペルソナで定義した人物を対象にBtoBマーケティング戦略を立案しましょう。
外部パートナーを頼ることも検討する
自社だけでBtoBマーケティング戦略を立案するのには限界があります。費用は別途かかりますが、外部パートナーに相談することも検討しましょう。
外部パートナーの専門家から定義したペルソナの正当性・集客方法・過去データの活用方法といった客観的なアドバイスを頂けます。ただし、相談したからといって必ず成果が出るとは限りません。
BtoBマーケティング成功事例から秘訣を学ぼう!
ここまでBtoBマーケティングの成功事例や戦略について解説しました。
BtoBマーケティングとは、企業向けに自社商品・サービスを販売するための仕組み作りのことです。デジタル媒体などを活用した成功事例から見ても、STPを明確にしてPDCAサイクルを回した戦略を立てているのが分かります。戦略の立て方がわからない場合は、外部パートナーに相談するのも1つの方法です。
本記事で紹介したBtoBマーケティグの成功事例から秘訣を学んで、実践してみましょう。
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