ROASとは?計算式や運用のメリット・デメリットまで解説!
ROASという用語の意味や役割、メリット・デメリットについて知っていますでしょうか。
ROASは広告を効果的に運用し、成果を高めていくための重要な指標の1つです。
用語は知っていても計算式やメリット・デメリットまでは理解できていないという方も多いです。
本記事ではROASの基礎知識や計算式、運用することによるメリット・デメリット、改善施策などを徹底的に解説していきます。
目次[非表示]
- 1.ROASとは?
- 2.ROASの計算方法
- 3.ROASのメリット
- 4.ROASのデメリット
- 5.ROASを活用して改善できる施策
- 6.ROASにおすすめのツール
- 7.ROASはROI・CPAと併用して活用しよう
- 8.まとめ
ROASとは?
よく活用されるマーケティング用語の1つであるROAS(Return On Advertising Spend・ロアス)は、広告がどのくらい売上に貢献したのかを示す「広告費用対効果」を表しています。
ROASの数値の大きさは広告費用対効果の高さに比例するため、広告に投じる予算配分の判断材料として役立ちます。
下記ではROASが重要視されている理由や、ROIやCPAとの意味の違いについて解説します。
ROASが重要な理由
ROASが最近幅広い企業で重要視されている理由を知っていますでしょうか。
近年では幅広い年齢層でインターネットを利用する人が増加したため、Web広告を中心としたさまざまな広告手法が活用されるようになりました。
こうした背景から各広告手法の費用対効果を比較したいというニーズが高まり、ROASが重要視されるようになりました。
ROASとROIとの違い
ROASとROIは売上率を表すか、利益率を表すかという点で大きな違いがあります。
ROASは広告がどの程度売上に貢献したかを表す指標です。
一方でROI(Return on investment)は「投資利益率」「投資収益率」などと呼ばれ、広告に投資した費用でどのくらい利益をあげたかを意味する指標になります。
またROASでは基準を100%、ROIでは0%と設定されていることも違いの1つです。
企業が今後の改善施策などを考える上では売上・利益の両方を正確に把握する必要があるため、広告の運用状況を分析するときはROASとROIの両方を併用して活用されることがほとんどです。
ROASとCPAとの違い
またCPA(Cost Per Action)もROASと混同されやすいマーケティング用語の1つです。
CPAは「顧客獲得単価」を意味し、コンバージョンを1件獲得するために投じた費用を表す指標です。
一方ROASは単価ではなく、広告の運用により全体の売上がどの程度上がったかを示す指標です。
ROAS、ROI、CPAはいずれも広告運用時に活用する指標であり、間違えやすいため使う場面や計算式の違いに注意しましょう。
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ROASの計算方法
ここまでROASの基礎知識、他の用語との使い分け方について解説しました。
ではどのような計算方法で算出するのでしょうか。
下記ではROASの計算式、計算例を紹介します。
計算式
ROASは「売上÷広告費×100(%)」という計算式で求められます。
一方ROIは「利益÷広告費×100(%)」、CPAは「広告費÷コンバージョン率」という計算式で求められます。
それぞれの計算式は似ていますが、数値が表す意味は異なるため混同しないよう注意が必要です。
計算例
例えば広告費に40万円を投じて、200万円の売上につながった場合は下記のような計算になります。
200万円÷40万円×100=500%
ROASは100%を基準にした指標であるため、上記の計算の場合は1円の広告費に対して売上を5円獲得できているということがわかります。
ROASのメリット
ROASを活用する企業が増えているのは、どのようなメリットが生じるからなのでしょうか。
ROASを分析することで広告費用対効果が把握できるということは理解していても、それによって企業にどのようなメリットをもたらすのかを知っている人は少ないです。
下記では、ROASを活用することで得られる2つのメリットを解説します。
過去の売上や将来の売上予測などのデータの取得がしやすい
ROASの数値を算出することで、運用している広告がどの程度売上につながっているのかを可視化することができます。
広告費用対効果が可視化されることにより、過去の売上や将来の売上予測などのデータが取得しやすくなるというメリットが生じます。
また運用しているそれぞれの広告のROASを比較し、数値が高い広告の予算を増やすなどの施策によってより効果的な広告運用を実施することができるようになります。
広告の効果が高まることは、企業全体の売上・利益向上に貢献するなど様々な好循環が生じると考えられます。
効率的な広告戦略を組み立てることができる
過去の売上や将来の売上予測などのデータが取得しやすくなることで、広告戦略をより効果的に組み立てることができるようになります。
ROASの数値が高い広告をさらに活用させていくことで売上・利益が向上し、会社全体の成長に貢献していくでしょう。
ROASのデメリット
ここまでROASを活用する上でのメリットを紹介しました。
広告を効率的に運用し売上向上につながるなどいくつかのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも生じます。
下記ではROASのデメリットを2つ解説していきます。
知名度が低い
ROASの最大のデメリットは、ROIやCPAなどの他のマーケティング用語に比べて知名度が低くあまり認知されていないという点です。
広告費用対効果を計算する際は「投資利益率」を表すROIの方が広く活用されているため、会社内のメンバー間でも認識の違いが生じる可能性があります。
それぞれの違いをチーム内で共有することが大切です。
ROASだけで利益を正確に測ることは難しい
2つ目のデメリットはROASだけで利益を正確に測ることは難しいという点です。
またROASは広告運用がどのくらい「売上」に貢献しているかを示しているため、ROAS単体で活用する場合は利益を正確に測定することは難しくなります。
「売上は上がっていても利益が獲得できていない」といったことを防ぐために、広告費用対効果を分析するときはROASとROIの両方を一緒に活用していくことをおすすめします。
ROASを活用して改善できる施策
ROASは計算して終わりではなく、広告の運用状況を何度も改善させていくことで効果が出るものです。
下記ではROASを活用して改善できる施策を5つ紹介します。
広告を出稿する媒体を見直す
まずROASの数値が改善しない原因の1つとしては、広告を出稿する媒体がターゲットに合っていないということが考えられます。
再度自社のターゲットとなる人物の購買プロセスなどを調査し、それに最適な媒体を活用していくことが基本的かつ重要なポイントになります。
購買プロセスなどを具体的に知るためには、ターゲットをさらに絞った「ペルソナ」を設定しそれに当てはまる人物に対してインタビューやヒアリングを実施するのがおすすめです。
リピート購入率を上げる
リピート購入率を上げることで売上向上・安定化につながり、ROASの数値も改善されます。
リピート購入率を上げるための施策としては、顧客との定期的なコミュニケーションによって信頼関係を構築することや個々のニーズに最適な商品・サービスを提案し続けることなどが効果的です。
顧客との信頼関係を構築するためには購入後のサポートや個々のニーズに合ったメルマガ配信、キャンペーンの紹介などが有効的です。
広告ターゲットを最適化する
広告の媒体を見直したり、配信するコンテンツの質を上げるなどの施策を実施してもROASの数値が改善されない場合は、ターゲット設定が適切でないことが考えられます。
既存顧客の情報や過去のデータなどを活用し、再度ターゲットを的確に絞っていきましょう。
また運用している広告のROASの数値をそれぞれ比較し、広告ターゲットを最適化させていきましょう。
CVRを向上させる
CVR(Conversion Rate)とは日本語でコンバージョン率のことです。
コンバージョン率は、広告にアクセスした人のうちどれくらいの人が購入までに至ったかを表す指標になります。
コンバージョン率を向上するということは売上が向上するということを意味するため、ROASの数値はその分高くなります。
コンバージョン率を向上させるためには広告にアクセスしたユーザーが訪問したWebサイトでどのような行動をとっているかを分析する必要があります。
それらを分析した後、ユーザーの行動傾向に合わせた質の高いサイト、コンテンツを作成していくことが大切です。
クリエイティブの検討を続ける
広告のデザインや文言、宣伝動画、チラシ、LPなど広告運用するために作成された素材全般のことを「クリエイティブ」といいます。
最適なターゲット設定と、ユーザーの目を惹くような質の高いクリエイティブを作成する必要があります。
広告のクリック率を上げるためには、定期的に広告の運用状況を分析しクリエイティブを繰り返し改善させていくことが重要なポイントです。
クリエイティブの検討を続けることでROASの数値改善にもつながっていくでしょう。
ROASにおすすめのツール
ここまでROAS運用のメリット・デメリットについて解説しました。
ROASを改善させるためには、実行した施策の管理やデータ分析を行う必要があります。
このようなROAS改善施策を効率よく行うためにはツールを導入するのがおすすめです。
下記ではおすすめのツールを3つ紹介します。
必要に応じて各ツールを活用することで、人件費削減や業務効率向上につながる可能性があります。
アクセス解析ツール
Webサイトに訪問したユーザーの属性や利用したデバイス、環境、行動履歴、コンバージョン率などを把握するためにおすすめなのがアクセス解析ツールです。
アクセス解析ツールを活用することで、コンバージョン率が高いページや離脱率の高いページ、ユーザーからの関心が高い情報などを細かく分析することができます。
このツールを活用することで売上を向上させるための施策立案やより精度の高いターゲティングを実施することに役立ち、結果的にROASの改善に貢献できる可能性があります。
ABテストツール
ABテストツールではテキストやデザインが異なる2つのページの効果を比較検証することができるツールです。
このツールを活用することで離脱率が高いページやコンバージョン率が高いページを把握することができ、改善を繰り返していくことによりROASの数値向上に貢献できると考えられます。
web接客ツール
AI技術によるチャットボットやポップアップを活用してWebサイト上でのユーザーの問い合わせに答えたり、個々のニーズに最適な商品を提案できるのがWeb接客ツールです。
サイトに訪れたユーザーはその場で疑問や不安点を解決することができるため、購入率が向上する可能性があります。
ROASはROI・CPAと併用して活用しよう
今回はROASの基礎知識、運用時のメリット・デメリット、改善施策について解説しました。
ROASは広告の運用がどの程度売上に貢献できているかを可視化できる指標です。
しかしROAS単体では利益率を把握することが難しいというデメリットがあるため、ROIやCPAを併用して活用していくことが重要なポイントです。
ROAS、ROI、CPAといった指標を有効活用して改善施策を繰り返していくことにより、広告の効果を最大限に発揮し利益を獲得しやすい状況を生み出すことが可能になります。
自社の目的や予算などに合ったツールを導入するなどして、広告をより効果的に運用していきましょう。
また広告費用対効果を見極めながら予算配分や改善施策を適切に実施していくことで、広告運用を効率的に行い利益を高めていくことができます。
まとめ
今回の記事では、ROASの意味や計算方法などについて詳しく解説をしてきましたが、BOXIL SaaSでは掲載するだけで手間をかけずにオンライン上での有効リードを獲得することができます。
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