ファネルとは?意味や種類・基礎から効果的な活用方法まで徹底解説!
マーケティング用語の1つに「ファネル」があります。多くの見込み顧客がサービスや商品を認知してから実際に購入に至るまでを図解化したもので、マーケティングにおいて非常に重要な考え方です。
今回は、ファネルの意味や種類、分析方法や活用方法までを解説します。
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ファネルの意味とは?
ファネルを直訳すると「漏斗」になります。「漏斗」は逆三角形のすり鉢状をした形であり実験器具としてよく用いられますが、マーケティングにおけるファネルは「漏斗」とは別の意味を持ちます。
マーケティングにおけるファネルの意味はサービスや商品を認知してから実際に購入に至るまでを図式化したものです。「漏斗」としての意味合いは持ちません。
ファネル分析の重要性
マーケティングにおいてファネル分析は非常に重要な意味を持ちます。
自社で提供しているサービスや商品を見込み顧客に購入してもらうには「今、見込み顧客がどのフェーズにいるのか」を明確にすることが大切です。
- 認知
- 興味
- 比較検討
- 行動(購入)
このステップで見込み顧客が動くとされており、どのフェーズに見込み顧客がいるのかを明確にすればマーケティング施策も考えられます。
見込み顧客の動きが全く見えていないのにも関わらずマーケティング施策を打ち出してしまうのは無意味な予算を使ってしまうだけにすぎません。
ファネルは古い考え方なのか?
一時期「ファネル分析は重要だ!」と叫ばれていましたが、現代はそこまで重要視されていません。
理由に「消費者行動の多様化」が挙げられます。SNSやその他メディアが発達する前であればサービスや商品を認知してから購入するまでの行動はファネルに当てはめることができました。
しかし、現代はSNSやその他メディアが発達し、消費者行動が多様化したため一概にファネル分析が有効だとは言い切れない現状があります。情報を収集する方法も多様化しましたから、ファネル分析の意味が問われています。
しかし、「古い考え方」と言われつつもBtoBにおいてファネル分析はまだまだ有効だと考える人は多いようです。BtoCでファネル分析を活用することは難しくなったかもしれませんが、BtoBではいまだにファネル分析を活用している企業が多くいます。
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マーケティングファネルの種類
さて、ファネルの意味合いや分析をすることの重要性について理解ができたと思います。続いてはマーケティングファネルの種類をご紹介しましょう。
パーチェスファネル
パーチェスファネルはマーケティングファネルの種類の中でも一番ベーシックなファネルです。
以下のフェーズで消費者行動が進んでいくと考えられています。
- 認知
- 興味
- 比較検討
- 行動(購入)
パーチェスファネルという種類のファネルが誕生したのはマーケティング業界で有名なフレームワークである「AIDMA」が起因しています。
「AIDMA」も以上のフェーズで消費者が動いていくと考えており、実際のマーケティング施策で活用されています。
色々なマーケティング施策の種類がありますが、パーチェスファネルやAIDMAがなければマーケティング施策はそもそも成功しないことが多いです。
インフルエンスファネル
インフルエンスファネルはパーチェスファネルと異なり、上へ向かって購入者行動が進んで行くと考えられているマーケティングファネルの種類です。
インフルエンスファネルでは以下のフェーズで購入者行動が進んでいきます。
- 発信
- 紹介
- 継続
インフルエンスファネルは他のファネルの種類と違い、「購入者」に焦点を当てて意味合いを定義しています。インフルエンスファネルが誕生したのには以下のような要因があります。
- SNSでの評判拡散
- 知人や友人の口コミ
- 比較サイトでの評価
新規顧客がサービスや商品を購入する要因の1つに「発信」や「紹介」が加わったことでインフルエンスファネルという新しい種類のファネルが誕生しました。昔から評判や口コミで購入を決める消費者はいましたが明確にファネル化されたのはインフルエンスファネルが初めてです。
タブルファネル
タブルファネルは先ほどのパーチェスファネルとインフルエンスファネルを合体させたファネルの種類です。
消費者が購入してからどのように発信まで動くのかを以下のフェーズで示しています。
- 認知
- 興味関心
- 比較検討
- 購入・申し込み
- 継続
- 紹介
- 発信
タブルファネルという合体版のファネル種類が誕生したことで今までバラバラに考えられていた消費者行動と購入者行動を合致させることができるようになっています。
フェーズごとに顧客を管理することで適切なマーケティング施策を実践できるメリットもタブルファネルは兼ね備えています。
ファネルが古い考え方であると言われる理由
今でこそ先ほど紹介したマーケティングファネルの種類が多くなりましたが、以前までは「ファネルは古い考えだからマーケティング方法としては採用できない」とささやかれていました。その理由がいくつかありますのでご紹介します。
消費行動が多様化したから
大前提として、消費者行動は年々増加しています。
マーケティングファネルが大活躍していた頃は以下のようなフェーズで消費者がサービスや商品を購入していました。
- 自動車を購入したいと考える
- 消費者が実際にディーラーの元へ行く
- 興味がある車種を選ぶ
- 自動車を購入する
このフェーズであればマーケティングファネルを使ってマーケティング方法を打ち出すことができました。もちろん、種類別で活用もできました。
しかし、現代は決まったフェーズがなく以下のように消費者があらゆる媒体を行ったり来たりしています。
- ネットで調べる
- ネットに情報があったが信ぴょう性を高めるためにSNSに移動する
- InstagramやTwitterなど数多くのプラットフォームから情報を収集する
- SNSだけでなく雑誌からも情報を収集する
消費者1人1人が予想もしない行動を起こすことが少なくありません。こんな状態の消費者を無理やりマーケティングファネルに当てはめたとしても意味がないことは明白でしょう。多くの種類があるマーケティングファネルも意味をなさなくなります。
購入体験について認識することができないから
現代はモノを「所有」するのではなく「利用・体験」する時代です。
マーケティング業界でよくささやかれる「モノ消費からコト消費」でもある通り、消費者が何かを購入してから体験するまでを追いかけることができません。
購入後の満足度をUPさせることが重要とされている現代において、「購入まで」しか施策することができないマーケティングファネルに意味がなくなったのです。
もちろん、購入までのマーケティング方法を考えるためにファネルを活用すること自体は可能です。
新しいマーケティングファネルフレームワーク
色々な種類のマーケティングファネルが誕生していますが、近年注目されているフレームワークがいくつかあります。多くの種類を使えることに越したことはありませんから、ファネルフレームワークをいくつかご紹介します。
ルーピングファネル
新しいファネルの種類として注目されているのがルーピングファネルです。
ルーピングファネルはその名の通り、消費者行動が「ループ」することを前提として作られています。消費者がサービスや商品を購入することなく、比較検討フェーズでぐるぐる止まり続ける新しい消費者行動に目をつけたフレームワークです。
ただ、ルーピングファネルから抜け出す方法もいくつかあります。
- DMなどで購入を促す
- 比較検討サイトから購入を促す
ルーピングファネルから抜け出すかどうかの肝は「購入を促す」ことができるかどうか。また、購入後の動きもルーピングファネルでまとめられていますのでマーケティング方法の1つとして組み込むことができます。
マイクロモーメントファネル
Googleが提唱している「マイクロモーメント」という考え方に沿って作られたファネルがマイクロモーメントファネルです。
Googleは以下のような瞬間を「マイクロモーメント」と呼んでいます。
- 今すぐ買いたい
- 今すぐしたい
- 今すぐ行きたい
- 今すぐ知りたい
スマホが普及し「今すぐ」何かをすることが可能になった現代においてマイクロモーメントファネルは非常に重要なフレームワークだと言えます。このマイクロモーメントファネルには認知や比較検討フェーズが存在しません。
フライホール
マーケティングファネルから若干ずれますが、フライホールという考え方もあります。
フライホールはアメリカのマーケティング会社であるHubSpotが提唱しているフレームワークで、以下の要素が企業の成長を後押しすると考えられています。
- 回転速度
- 摩擦の大きさ
- サイズ
フライホールは定量化されたものではありませんので厳密にマーケティング方法に組み込んだり分析をすることには向いていません。しかし、現代に寄り添った新しいフレームワークだと言えます。
消費者の意思決定の旅
2009年にアメリカのコンサルティング会社である「マッキンゼー」が提唱したフレームワークが消費者の意思決定の旅です。
消費者の意思決定の旅は以下の要素で構成されています。
- 初期段階
- 積極的な評価
- 購入の瞬間
- 購入後の体験
消費者の意思決定の旅が目新しいと言われている理由は「ファネルのように消費者が減っていくとは限らない」ことを定義しているからです。一般的なマーケティングファネルでは消費者がふるいにかけられてどんどん減っていくことがベースとしてあります。しかし、消費者の意思決定の旅では途中で消費者が誕生するかもしれないことを定義しています。
マーケティングファネルの活用事例とコンテンツ
いまだに新しい種類のフレームワークが誕生しているファネル。そんなマーケティングファネルの活用事例とコンテンツへの応用方法をご紹介します。
マーケティングファネルの活用事例
まずはマーケティングファネルの活用事例です。どのようにマーケティングファネルを活用し、そして分析をしているのかをここでご紹介します。
顧客数分析
各フェーズにおける顧客数を把握することで、課題・問題点が明確化されます。
わざわざ予算をかけて分析をする必要がありませんし、離脱しているフェーズがわかればそこを重点的に改善していくこともできます。マーケティング方法に正解はありませんが、ファネルにより導き出されたデータを見れば、それが失敗しているのかそれとも成功しているのかを分析することが可能です。
また、PDCAを行うときもマーケティングファネルを活用することができます。
アプローチ方法の活用
マーケティングファネルのどのフェーズに消費者がいるかが分析できれば明確なマーケティング方法を確立させることができます。
オールインパックのマーケティング方法を実践してもあまり効果はありませんから、フェーズにおけるマーケティング方法をここで考えましょう。活用できるフレームワークに「カスタマージャーニーマップ」がありますのでファネルと併用してマーケティング方法を確立させてください。
マーケティングファネルのコンテンツ
では、マーケティングファネルのフェーズごとで活用したいコンテンツをご紹介します。
TOFU(認知)
TOFU(認知)フェーズでは、顧客にサービスや商品を知ってもらう必要があります。
そのために活用したいコンテンツは以下の通りです。
- プレスリリースの配信
- SNSでの情報発信
- 広告の運用
- オウンドメディアの運営
- SEOによる集客
いきなり購入に繋がることはほとんどありませんが、こういった地道なコンテンツが後々成果を生んでくれます。
MOFU(興味関心)
MOFU(興味関心)フェーズでは、顧客にサービスや商品の良さを伝える必要があります。
そのために活用したいコンテンツは以下の通りです。
- SNSでの交流
- メルマガ・ブログの購読
競合他社よりもインパクトのあるサービスや商品のプロモーションをしなければなりません。
BOFU(比較検討)
BOFU(比較検討)フェーズでは、顧客に購入をしてもらう必要があります。
そのために活用したいコンテンツは以下の通りです。
- サービスや商品の詳細情報の提供
- 連絡先の交換
- 問い合わせ対応
- 無料トライアルや割引券の発行
BOFU(比較検討)フェーズではいかに顧客の満足度を高められるかが重要です。
マーケティングファネルは営業部門でも活用できる
ここまでご紹介したマーケティングファネルですが、実は営業部門でも活用することができます。
例えば、以下のようにファネルの用語を変えれば活用方法はいくらでもあります。
- 認知:テレアポ
- 興味関心:訪問営業
- 比較検討:クロージング
- 購入:成約
他にも活用したり分析したりすることができるようなフレームワークですので、ぜひご活用ください。
まとめ
今回の記事では、ファネルについてご紹介させて頂きましたが、BOXILでは工数をかけずにリードを獲得することが可能です。
まずは実際の費用や活用事例をこちらからご確認ください。