SaaS業界の特徴は?SaaS業界の営業方法やおすすめの職種などをご紹介!
インターネットが社会インフラとして定着した現代において、さまざまなサービスがインターネットを通じて提供されるようになりました。代表的なものに、インターネットを通じてソフトウェアを提供するSaaS(サーズ)があります。本記事では、SaaS業界の特徴や職種、求められるスキルについて解説します。
SaaS業界とは
インターネットでさまざまなものが提供される現代において注目されているのが、オンラインでソフトウェア機能を提供するSaaS業界です。
SaaS業界は、働き方改革やDX(デジタルトランスフォーメーション)などが注目されていることを背景に高い成長率を誇ります。新型コロナウイルスの感染拡大によるテレワークの定着などもあり、今後も市場は拡大していくことが予想されています。
そうした状況の中で、営業やエンジニアなどの職種を問わず、就職・転職市場においてもSaaS業界へ注目度が高まっているのです。
この記事では、SaaS業界の特徴や職種、就職を目指す上で必要になるスキルについて解説します。
SaaSとは「Software as a Service」の略
SaaS(サーズまたはサース)とは「Software as a Service」の略で、クラウドサーバー上にあるソフトウェアを、インターネット経由でユーザーに利用してもらうサービスのことです。
例えばGoogleドキュメントやBacklogのようなサービスをイメージするとわかりやすいでしょう。インターネットがあればどこからでもアクセスでき、複数のユーザーで同時に利用できるという特徴があります。
サービス利用者は自身でソフトウェアを開発や購入する必要がなく、初期投資やランニングコストを安く抑えられるのがメリットです。サービス提供企業にとっても、安定した収益が得られるというメリットがあります。
かつてソフトウェアを利用する場合には、パッケージ化された製品を購入して利用することが一般的でしたが、前述のような利用者側とサービス提供企業側双方のメリットから近年急拡大しています。
まず押さえたいSaaSマーケ用語50選!
SaaSのビジネスを拡大するうえで、BtoBマーケティングの実施は欠かせません。
一方で、SaaSやBtoBマーケティングの領域には専門用語も多く、これから本格的に活動を
進める方にとって、その理解に苦労することとなるでしょう。
今回は、SaaSに関連するマーケティングのうち、押さえておきたい用語を50個ご紹介します。
SaaS業界の特徴
急拡大しているSaaS業界は、就職・転職市場においても注目されています。
SaaS業界に就職する上ではどんなメリットがあるのか、その特徴から紐解いていきましょう。
サブスクリプションでサービスを提供している
SaaS業界の大きな特徴は、サブスクリプション(定期購入・継続購入)型でサービスを提供していることです。
一度売って終わりというものではなく、サービス利用期間中は継続的に収益が発生します。
サービス提供企業にとっては、収益が安定するという大きなメリットがあります。
ユーザーにとっても、初期費用やランニングコストが抑えられる、必要なくなれば解約できるといったメリットがあります。そのためサービス導入のハードルが低く、かつて主流だったパッケージソフト販売よりも成約に結びつけやすいという特徴があります。
収益が安定する傾向にあるため、就職先としてもおすすめです。
多くの投資が集まる業界
多くの投資が集まりやすいのも、SaaS業界の特徴です。
先述の通りSaaS企業はサブスクリプションにより収益が安定しやすく、景気動向を見極めにくい昨今においてリスクの小さい投資先と言えます。さらに成長分野であり大きなリターンも見込めるため、投資家にとってメリットが大きいのです。
そのため、多くの企業がSaaS型に収益構造を切り替えています。代表的なのはAdobeやMicrosoftでしょう。これまで買い切り型のソフトウェアを提供していましたが、それぞれAdobe Creative CloudやMicrosoft 365といったSaaS型に切り替えが進んでいます。
年平均17%の勢いで伸びている
富士キメラ総研の調査によれば、2022年の国内SaaS市場は2021年に比べ17%成長の1兆891億円となる見込みです。
さらに2026年には1兆6,681億円の市場になると予測されており、今後の成長も期待できる分野です。
終わりの見えないコロナ禍や人材不足によるDXニーズの高まりにより、今後も安定的にSaaS導入のニーズが見込まれるでしょう。
就職・転職先として最適なのは成長分野の業界です。SaaS業界は、就職先としてもおすすめできる特徴を備えた業界と言えるでしょう。
SaaS業界の職種
一言でSaaS業界と言っても、その中にはさまざまな職種があります。
SaaSはサブスクリプションというビジネスモデルの特性上、新規ユーザー獲得により多くのリソースを割く必要があります。
ここからは、SaaS業界における代表的な職種を紹介します。
インサイドセールス(オンライン営業)
インサイドセールスとは、電話やメール、オンラインミーティングなどを通じて顧客に非対面で営業を行う職種です。
マーケティングによって集客し、問い合わせや資料請求をしてきた見込み顧客の疑問に答え不安を解消することで、購買意欲を高めることに貢献します。
顧客の元へ出向くことはないため、効率的に多くの顧客と接点を持てるのが強みです。商談が進み、顧客の購買意欲が高まった段階で、フィールドセールス(オフライン営業)に顧客を引き継ぎます。
知識の浅い顧客に対して情報提供を行うなどフォローを行う必要があるため、サービス精神旺盛でコミュニケーション能力が高い人に向いた職種と言えるでしょう。
フィールドセールス(オフライン営業)
対面営業を行う従来型の営業職のことを、SaaS業界ではフィールドセールスと呼びます。
インサイドセールスが購買意欲を高めた顧客に対して、さらに詳しい説明や契約までのサポートを行い、最終的な成約を獲得(クロージング)するのがフィールドセールスの仕事です。
インサイドセールスとは異なり、顧客と1対1でじっくり向き合うことが求められる職種です。
顧客と接する機会が多いため、コミュニケーション能力だけでなく、商品に対する深い知識や顧客の課題解決に繋がるプレゼンテーションスキルが必要です。
そうしたスキルに自信があるのなら、別業界からの転職もおすすめできます。
マーケター
マーケターは、自社のSaaS製品を多くの人に認知し興味を持ってもらうための集客の仕組みづくりを行うのが仕事です。
市場分析やWeb広告・SNS・オウンドメディアの運用など、業務範囲は多岐にわたります。
インサイドセールスに見込み顧客を引き渡すまでが主な仕事ですが、その後もマーケティングオートメーションツールやオウンドメディアによって顧客への情報提供を行います。
刻々と変化する市場動向に対応するために、新しい技術やトレンドに敏感で、数字の分析が得意な人に向いている職種と言えるでしょう。また、顧客に最適な施策を行うためにも、サービスの特徴についても熟知している必要があります。
エンジニア
SaaSの中核となるソフトウェア開発には、エンジニアの存在が欠かせません。
SaaSは継続的に顧客に利用してもらうサービスです。一度作って終わりではなく、定期的にサービスのメンテナンスや機能追加などの開発が必要です。
競争力を維持するためにも、SaaS企業では常にエンジニアを探しています。高スキルのエンジニアは引く手あまたでしょう。
SaaS企業でエンジニアとして働くには、プログラミングスキルはもちろん、サービス設計や分析能力などさまざまなスキルが求められます。
カスタマーサクセス
カスタマーサクセスは、サービスを利用している顧客に対しての導入支援や定着サポートを行う職種です。
顧客と並走し、課題や要望を吸い上げて解決策を導き出します。時にはエンジニアと協力し機能改善やカスタマイズを行うこともあります。そのため、システム開発に関する知識も求められます。
SaaS企業にとって、サービスを継続的に利用してもらうことが安定的に売上を上げることに繋がります。そのため、顧客満足度の向上を担うカスタマーサクセスの存在は重要です。
顧客が困っていることや希望を的確に聞き出すヒアリング能力や、課題解決方法を言語化するコミュニケーション能力などが重要な資質と言えるでしょう。
SaaS業界で求められる能力
SaaS業界で求められる、おすすめスキルについて紹介します。
就職・転職市場でも注目されているSaaS業界は、感度の高いビジネスパーソンが多く目指しています。就職を成功させるためには、スキルアップして自身の競争力を高める必要があります。
これからSaaS業界への就職や転職を考えている人は、ここで紹介するスキルを身につけると就職活動を有利に進められるでしょう。
分析力
分析力は、SaaS業界のどの職種においてもおすすめのスキルです。
分析とは、ものごとや現象の構成要素や特徴を分解し、新たな情報を見出すことです。
例えばインサイドセールスやフィールドセールス、マーケターなら、集客施策を考えるために市場が求めているニーズは何かを分析により導き出す必要があります。
サービス開発を行うエンジニアやユーザーサポートを行うカスタマーサクセスも、既存ユーザーの利用動向を分析することで、より良いサービス提供に繋げることができるでしょう。
良い分析を行うためにも、日頃から業務に対して課題意識を持ち、自分なりの仮説を立てるよう心がけることが大切です。
プレゼンテーションスキル
プレゼンテーションスキルとは、「わかりやすく説明する能力」のことを指します。
パワーポイントの資料をきれいに作れるというだけでなく、「どんな順序で説明すれば相手は理解してくれるのか」という論理的思考や、それを効果的に伝えるトーク力や文章力も必要になります。
顧客への提案を行う機会の多い職種であるインサイドセールスやフィールドセールス、カスタマーサクセスにおいて、プレゼンテーションスキルの習得はおすすめです。マーケターも、新たな施策導入の際に予算を引き出すためにプレゼン能力が求められます。
「相手の求めていることは何か、それに対してどんな提案ができるのか」を考える訓練を行うと良いでしょう。
発想力
発想力とは、まったく新しいアイデアを生み出す能力のことです。
新しいサービスが次々と立ち上がるSaaS業界において、新しいビジネスアイデアを考える発想力は重要です。
「サービスをどのように改善すれば顧客満足度は高まるのか」「サービスのどんな点をアピールすれば新規顧客の獲得に繋がるのか」など、職種を問わず発想力が求められる場面は多いでしょう。
発想力を鍛えるのは難しいですが、ハッカソンやアイデアソンなどのイベントがあれば積極的に参加すると良いでしょう。
SaaS営業が目指せる次のおすすめキャリア
SaaS業界では、さまざまなスキルや経験を身につけることができます。
そうした資産を活かして、どのようなキャリアパスを描けるのか、おすすめの方法を紹介します。
SaaS業界内で転職する
同じSaaS業界の中で転職するのが、最もオーソドックスでおすすめのキャリアです。
SaaS業界では、さまざまな新サービスが生まれています。同じSaaS業界内であれば、転職先に困ることはないでしょう。
立ち上がったばかりのサービスは、新規顧客獲得のために優秀なセールスやマーケターを必要としています。SaaS業界で営業やマーケティングの経験があれば、それを欲しがる企業は数多くあるはずです。
また、自社サービスの開発に携わったエンジニアも、転職市場では価値が高いです。獲得したスキルや経験を武器に、さらなる年収アップも期待できます。
コンサルティング業界へ転職する
SaaS業界で経験を積むうちに、自社サービスのみでは顧客の課題を解決できないと感じるようになる人もいるでしょう。
そんな人におすすめなのがコンサルティング業界です。自社サービスにとらわれずに提案できるコンサル会社であれば、顧客の課題を解決するためのサービス選定から関わることも可能です。
コンサルタントとして働く際にも、SaaS企業で培ったスキルや営業経験を活かすことは可能です。サービスについて深く知っているからこそ、コンサルタントとして顧客の課題に寄り添った提案も可能になるでしょう。
独立・開業する
誰にでもおすすめできるものではありませんが、SaaS業界での経験を積んで、独立開業するのも選択肢の1つとして考えられます。
新しいサービスのアイデアがあれば、それを元に新たなSaaSを立ち上げることも可能です。営業系のスキルを持っているのなら、ITコンサルタントとして、SaaSの導入支援を行う事業を行うのも良いかもしれません。
企業に属しているとできない顧客への価値提供も、起業することで可能になる場合があります。
より高みを目指したいのなら、独立も視野に入れて活動してみるのも良いでしょう。
将来性のあるSaaS業界を深く理解してキャリアパスしよう!
SaaS業界は今後も成長が期待できる分野です。
営業やエンジニアなど職種を問わず年収アップも見込めるので、これから転職を考えている方は目指す業界の候補として考えてみると良いでしょう。
またSaaSは、ビジネスパーソンとして働くなら関わらないことはないといっても過言ではありません。今後主流になるであろうビジネスモデルや業界の特徴について理解しておくことは、どんな仕事をする場合でも役に立つはずです。
将来性のあるSaaS業界を深く理解し、より良いキャリアパスを歩めるようスキルアップしていきましょう。
まとめ
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